【国民年金・免除条件と所得】失業・転職中の申請!追納とデメリットとは?
国民年金の免除って、どうすればいいの・・・
免除ってデメリットあるの?
この記事では、失業(退職)後に国民年金の支払いを免除してもらう申請方法と条件をお伝えします。デメリットもあるので解説します!
こんな人に向けて書いています。
- これから退職しようとしている人
- 年金の支払いが厳しい場合の免除方法を知りたい人
- みんなどうしてるのかな?
記事をしっかり読むと、失業(退職)後に国民年金の支払いを免除してもらうメリットとデメリットが理解できます。
退職後は14日以内に国民年金に加入
会社で働いていると給料天引きで厚生年金の保険料を納めているので普段は気にしてないかも?
でも、退職後は国民年金に移行する手続きを14日以内に行うことになっています。もしも、事情があったり、忘れていたりして期限に間に合わなかった場合でも受け付けてもらえます。
できるだけ14日以内に手続きを済ませます。自動で切り替わってくれませんので自分で手続きします。手続きをしないでいると、未納期間が生まれ将来の年金が減ってしまいます。
※手続きが必要な人
- 退職してすぐ再就職しない人
国民年金の1カ月当たりの保険料は16,540円です(令和2年度)、年間だと12倍の198,480円にもなります。
退職後(失業後)は、失業保険が出るものの収入が少なくなるから国民年金の保険料を納めるのも大変です。
そのために国民年金には申請をすることで保険料を免除してもらえる仕組みがあります。
国民年金と厚生年金の違い
年金は20以上から60歳未満の人は原則加入です!
- 国民年金:主に自営業や無職の人が加入
- 厚生年金:主に会社勤めの人が加入
※老齢基礎年金と老齢厚生年金違い!(年をとって年金をもらう時の話)
老齢基礎年金:
国民年金か厚生年金保険に加入でもらえる年金。加入期間によって年金額が決まる。
老齢厚生年金:
は厚生年金保険に加入でもらえる年金で、所得額や加入期間に応じて年金額が決まる。
- 国民年金に加入していた人は『老齢基礎年金』だけもらえる。
- 厚生年金に加入していた人は『老齢基礎年金』と『老齢厚生年金』の両方がもらえる。
退職後(失業後)国民年金の免除額は?
ここから、実際の年金支払の免除が受けられるか説明していきます。
最大で全額免除を受けられる
申請すると4段階の免除割合に分かれている中から決定されます。
免除の割合 | 支払額/月 |
全額免除 | 0円 |
3/4免除 | 4,135円 |
半額免除 | 8,270円 |
1/4免除 | 12,405円 |
※国民年金の1カ月当たりの保険料を16,540円で計算(令和2年度)
決定される基準は、前々年の本人・世帯主・配偶者の所得になり、少ないほうが免除割合が大きくなります。
免除割合は本人・世帯主・配偶者の前年所得(年収)で決まる
国民年金の免除制度は、失業者以外にも所得(年収)が少ない人も使えるようになっています。
本人・世帯主・配偶者の前年所得(1~6月に申請する場合は前々年の所得)で免除が決まります。
本人や世帯主(父親など)に収入がなくても、配偶者に収入があれば免除は受けられないです。
ただし、失業の免除は自分(本人)の所得は審査されないので、失業後は世帯主・配偶者の所得だけで審査されます。
※配偶者と世帯主に収入がある時は、高い方の所得で審査されます。
免除の目安額(前年所得ベース・概算)
免除額 | 単身世帯 | 夫婦2人(夫婦のみ) | 標準4人世帯 (夫婦・子2人、子の2人は16歳未満) |
全額免除 | 57万円 (122万円) |
92万円 (157万円) |
162万円 (257万円) |
3/4免除 | 93万円 (158万円) |
142万円 (229万円) |
230万円 (354万円) |
半額免除 | 141万円 (227万円) |
195万円 (304万円) |
282万円 (420万円) |
1/4免除 | 189万円 (289万円) |
247万円 (376万円) |
335万円 (486万円) |
※()内は年収ベース
※1~6月に申請する場合は前々年の所得
全額免除で比較すると、単身者は年収122万円以下なら、標準世帯だと年収257万円以下です。扶養家族が多いほうが免除されやすいんですね!
でも、単身者が失業すると世帯主(父親)・配偶者の所得なんて無いから全額免除になります。
『デメリット』免除された分は年金が減るのを忘れずに
国民年金の免除制度はありがたいけど、デメリットもありますよ!
将来年金を受け取るためには、10年以上保険料を納めている期間が必要なんですが、免除されている期間もカウントされます。
ですが、免除を受けた期間の分は、将来もらえる年金が減ってしまうデメリットがあります。
免除額 | もらえる年金額 |
全額免除 | 1/2に減額 |
3/4免除 | 5/8に減額 |
半額免除 | 6/8に減額 |
1/4免除 | 7/8に減額 |
これってすごくないですか?
全額免除されていても、もらえる金額が0ではなくて1/2(半分)はもらえるんですから!
申請しないともったいないです。
もしも申請しないで支払わなかったら、その期間は未納期間になりますのでカウントされませんし、その分は0円で最悪。
ですので、支払いに困ったら放って置かないで免除を申請しておきましょう。
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失業後に国民年金を免除申請するときの注意点
国民年金の免除を申請しようとしているなら、以下の注意点も参考に。
将来受け取る年金が減るのが心配なら『追納』
国民年金の免除を受けていると、将来もらう年金が減額されます。
これを避けるためには『追納』の制度を利用します。
『追納』とは、免除された期間の年金保険料を10年さかのぼって支払うことができる制度。
再就職などしてお金に余裕ができたら『追納』でリカバリー。
※追納の注意点
- 追納できるのは過去10年まで
- 3年以上前の分は加算額が必要
- 年金を受け取り始めると追納不可
うわ~っ!3年以上前の分は加算額が必要って嫌ですよね!なのでなるべく早く追納しましょう!
それと、年金をもらい始める65歳になってからの追納はできない事になっているので注意!
とにかく早めに追納!
↓あとから追納するくらいだったら、普通に払おうって思う人は下の記事を読んで!国民年金への手続きがすぐわかります!
年金免除は2年1ヶ月前までさかのぼって申請可能
失業してから年金の免除をすぐに申請する場合はOKですが、過去2年1ヶ月までさかのぼって申請することができます。
忘れていて国民年金が未納になっている場合は、早く手続しましょう。
免除中でも『障害年金』、『遺族年金』の受け取りは可能
国民年金の免除中でも、病気や怪我で仕事が難しい時の『障害年金』、加入者が死亡した時の『遺族年金』は受け取れます。
国民年金の保険料を支払ってない場合はもらえませんので、未納するくらいなら免除申請しておいたほうがいいです。
失業後(退職後)の国民年金免除の申請
免除を申請する時の方法を説明します。
免除申請に必要なもの
※免除申請に必要なもの
- 国民年金保険料免除・納付猶予申請書(年金窓口)
- 国民年金手帳
- 印鑑
- 離職を証明する書類(離職票か、雇用保険受給者票のコピー)
- 「マイナンバーカード」または「通知カード+身分証明書」
申請書以外の国民年金手帳、印鑑、離職を証明する書類、「マイナンバーカード」または「通知カード+身分証明書」を持って窓口(市区町村の国民年金担当窓口)に行き、担当者に相談するのがおすすめ。
こちらでもOK⇒年金事務所
↓離職票もそうだけど、転職や退職時にもらう書類って必要なものは必ず受け取りましょう。下の記事で、もらう書類、返却物を解説してます。
審査には2~3ヶ月ほどかかる
申請が終わってから完了まで2~3ヶ月かかるので、審査結果が郵送されてくるのを待ちましょう。
待つ間はこくみんねんきんを払わなくてもいいですが、全額免除以外の審査結果なら、それから納付します。
免除申請は毎年の手続きが必要
年金の免除が受けられるのは7~翌年6月までとなっているので、継続して免除を受けたいのなら7月にまた申請が必要なんです。
毎年自分で申請しなくてはならないです。
国民年金の免除中に就職して働き始めた時
国民年金の免除中に就職が決まり、働き始めたらどうするか?
2つ方法があります。
「社会保険」に加入する場合
就職先で社会保険に加入する、つまり『厚生年金』、『健康保険』に加入することになります。手続きは、就職先の会社が手続してくれます。
国民年金から『厚生年金』に切り替わることになるので、免除も解除されます。就職した前の月までが国民年金の免除期間です。
その後の支払いは、給料天引きになるので楽ですね!
「社会保険」に加入しない場合
今では社会保険に加入しない会社はほとんどありません。もしも就職先の会社で社会保険に加入しない場合には、国民年金をそのまま継続しますので免除期間中は支払いを免除してもらえます。
でも、就職したのですから免除を続けるのではなく、免除を解除するとともに、さかのぼって追納することで将来の年金額を確保しましょう。
失業後(退職)に生活が厳しいなら年金の免除を検討!
失業や退職で国民年金の支払が厳しいなら、免除を申請しましょう。
あとで就職が決まって収入が安定したら、『追納』の制度を使って免除された期間の年金を納めれば、年金の受け取りが減額されないで済みます。
支払う余裕がるのなら免除して貰う必要はありませんし、年金をもらうときに減額されてしまうので、できれば免除しないほうがいいです。
↓退職後に必要な手続きってたくさんある~。下にまとめて紹介しています!
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